第2チャクラは、個人としてのアイデンティティをもつこと、そして自分らしく生きる為に必要な外部との健全な境界線を持つことを可能にしてくれます。

周りの人間、権力、あるいはお金といったような、私たちが外面的な生活をコントロールするために執着するものは、このチャクラを通して私たちの身体とつながっています。性、お金、アルコールやドラッグなどの中毒物質、あるいは人などの外部からの日々の誘惑に対して、自分の価値観を大切にした健全な選択をもたらします。

 

物質世界に自分の居場所をつくっていく過程で、性・権力・お金という、人間関係の通貨ともなり得るものとの付き合い方が、生存問題として思考を支配してしまい、自分の内側にある自分を信じる心と、貧困、孤立、裏切りなどに対する恐れがせめぎ合うといった葛藤を繰り返す場合があります。

このような恐れは、どれも私たちを支配する力をもち、一生のあいだ、進む方向を決定しつづけることもあり得ます。

 

人間関係を見つめなおし、自分と向き合う為に、自分の選択の動機を知り、自分を支配する恐れが何なのかを見つけ出す必要があります。

新しい人間関係が生まれる度に、私たちは無意識ですが、自分にこう問いかけていることがあります。この関係は、自分にとって、それとも相手に利益があるのか。力関係はどうか。。。

身の安全、お金、あるいは地位を得るために、自分の気持ちを無視してはいませんか。

他の人間を自分の都合の良いように操ろうと、相手に焦点を絞っている限り、自分の内面にあるは課題は解決されません。

気軽なものから、親密なものまで人間関係は様々ですが、私達はこの繋がりを通して好きや嫌いといった感情や、我慢すること、そして時にはひどい経験から自分の限界を知ることで、自分の本質を知る機会を得ます。時に、我慢することは優しさであり、自分の器が大きい証拠なのだと自分に言い聞かせ、湧き上がってきた苛立ちや、悲しみなどといった感情に蓋をする場合がありますが、無視されてしまった感情や、聞いてもらえなかった心の声は未消化のまま残り、いつか消化不良を起こします。そこで、感じたままの感情をジャッジすることなく受け入れる作業が消化を助けてくれます。自分の外側との関係を衝動的に善悪で判断するのではなく、自分が今どう感じているのか、与えられた課題は何かと、一旦、自分の内側に意識を向けると、一見辛いだけだと思われる関係にも人間としての成長を助ける気づきを見い出すことができます。

 

第2チャクラは、二面性のエネルギーを持ちます。何かに属することでその一部になるという一体化された第1チャクラのエネルギーは、第2チャクラで対極に分かれます。陰と陽、光と闇、男性性と女性性、太陽と月などといった両極にある性質は実は表裏一体で、これら対極に隠された意味を理解することは、第2チャクラに関係した課題に対処する際に重要な鍵となります。

例えば、もっと女性らしく在りたいという思いから、“女性らしさ“のイメージに縛られて自分を縛りつけ無理をする方がいるかもしれませんが、まずは性別に関係なく、あなたの中には女性性と男性性エネルギーが共に存在していることを認めてみましょう。

行動、自己表現、境界を作るなどを特徴とする外向きの男性性エネルギー。癒し、創造力、許し、守るという内向きの女性性エネルギー。どちらも必要不可欠な性質で、バランスの度合いによって個人の性格や性質も変わってきます。思い込みや理想により、自分の本質を否定することによってエネルギーバランスは崩れます。自分の理想と現実に対しての“違い”をあるがまま受け入れ、自分にとって丁度よいバランスを見つけることが各性質の成長を助け、自分の本質を生きることに繋がります。 

 

「選択とは創造することのプロセス」

選択とは、比較する対象にそれぞれ良い面、悪い面となる二面性があるからこそ生まれてくる課題であり、私達にとって選択とは、この二面性の存在する世界の中で自分の選択を続け、自分の人生を作り上げていくという創造のプロセスそのものなのです。夢やアイデアという形の無いものを現実化に導くのも選択することから始まります。

ですが、正しいと思ったことが誤りであったり、良いと思えたことが結果的には悪いものとなったり、全てがうまくいっていると思ったその瞬間、問題が生じて一から再スタートしなければならないなど、自分の選択がもたらす結果をすべて知ることはできないという場面も、長い人生において私達は多々経験します。

誰にでも当てはまる完璧な選択というものは存在するのでしょうか。誰もが願う完璧な仕事、恋愛、健康、住む場所。全てを可能にしてくれるような答えを探し求めるあまり、変化し続ける本質をもつ人生に対して安定を願い、変化を恐れてはいないでしょうか。

二面性のある選択そのものが結果を左右するのではなく、何が判断の基準・動機となって選択しているのかを知り、自分らしい選択が出来るようになることが大切です。恐怖心からの選択なのか、あるいは希望に溢れた心からの選択なのか。私たちの選択はほとんどの場合、この2つに分かれ、選択の結果もまた、ある程度そのどちらかを反映しています。

自分で人生のコントロールをとるという第2チャクラの意思の中で得るべき学びとは、全ての結果をコントロールすることはできないという外側の世界の矛盾の中で、いかに内面の反応に耳を澄ませ、自分の思考や感情のメッセージを受け取りながら創造のプロセスを続けていくかということになり